久しぶりの更新となりました、イジメっ子小学生こと大塚です。
ということで、今日はそんな自らのダーティーなイメージを払拭すべく、善業の一環として「キックさんの擁護」をしてみたいと思います。
もう、ほとんどの方がご存じかと思いますが、キックさんは先日こんなツイートで軽く燃えていらっしゃいました。
これって複雑な問題だよね。
— キック | 主夫リーランス (@kikumer) 2019年7月7日
DVだ！で簡単に済ませることもできるけど、多分旦那さん本人は「絶対譲れない価値観」があって、そのためにやったと考えてる。
『勝手な絶対正義』の名の下に振るわれた暴力は、本人に悪気がない分すごくタチが悪いです。 https://t.co/Jm6gTqkv48
詳細は省きますが、このツイートでキックさんは「DV夫を擁護した」と批判されていたのです。
その様子を自らのTL上に見た時、キック語学の権威である私は、激しく違和感を覚えたのありです。「いやいやいや、キックさんはDV夫の肩持ってるわけじゃないっしょ！」と。
確かに、前段では「旦那さん本人は『絶対譲れない価値観』があって、そのためにやったと考えてる」とあるように、一見するとDV夫に対して肯定的とも取れる発言をしています。
しかし、後段を見ると「本人に悪気がない分すごくタチが悪いです」と、ここでは明らかにDV夫の暴力を否定する発言をしています。
このツイートに怒ってるみなさんは、前段のあまりのインパクトで、ハートに火がついちゃって、後段をほぼ読み飛ばしちゃってるんじゃないでしょうか？
どうして、前段と後段とで主張が180度変わっちゃったんでしょう？ この誤解を解くためには、前段の「キック語」を正しく解釈することが重要になってきます。では、一つずつ読み解いて行くとしましょう。
DVだ！で簡単に済ませることもできるけど、
まずは冒頭のこの部分から。文面通りなら、もう擁護の余地もないんですが、その前に「これって複雑な問題だよね」という文があることに注目してください。
要するに、冒頭で言いたいのは「この事例は簡単に済ませてはいけない複雑な問題を孕んでいるよ！」ということ。もっと噛み砕いて言えば「この事例は簡単には語れない複雑な問題を孕んでいるよ！」とでも言いましょうかね（全然噛み砕けてねぇ…）。
あと140字以内という制約のせいもあるのでしょうが「DVだ！」は省略のし過ぎですね。ここでキックさんが言いたかったのは、「『DVはイケナイよ！』だけで済ませるのではなく、問題の奥底までちゃんと考える必要がある」ということだったのです。
多分旦那さん本人は「絶対譲れない価値観」があって、そのためにやったと考えてる。
次に、こちらの文で意識すべきなのは、「考えてる」の主語は誰なのか？ ということ。キックさんが主語ならDV夫を擁護する発言に読めますが、主語がDV夫さんだったとしたらどうでしょう？ わかりやすく単語を置き換えてみるとこうなります。
「絶対に譲れない価値観」があってやった。旦那さん本人は多分そう考えてる。
どうでしょう？ これだとDV夫の心理を推測しているだけで、決して擁護にはならないですよね。
つまり、当該のツイートはこうあるべきだったのです。
『DVはイケナイ！』だけで済ませてはいけない複雑な問題を孕んでるな。「絶対に譲れない価値観」があるからやった。旦那さんは多分そう考えてる。
『身勝手な価値観や正義』の名の下に振るわれる暴力は、本人に悪気が全くない分、感情的な咄嗟の暴力よりもタチが悪いのです。
キックさんはなぜそう思ったのか？ つまり、こういうことです。日頃から自分の言動を批判するアンチのタチの悪さをこのDVツイートを下敷きにして表現したかったからなのです。言葉を置き換えてみたら、それは一目瞭然です。
『批判はイケナイ！』だけで済ませてはいけない複雑な問題を孕んでるな。「絶対に譲れない価値観」があるから言った。アンチは多分そう考えてる。
『身勝手な価値観や正義』の名の下に投げつけられる批判は、本人に悪気が全くない分、感情的な罵詈雑言よりもタチが悪いのです。
それを証拠に、キックさんはその後も連投を続けますが、DV夫の問題については着地点を見いだせないまま、こんな感じでフェイドアウトしてしまっています。
もしくは咄嗟の衝動に後付けでもっともらしい理由をつけてしてるか。
— キック | 主夫リーランス (@kikumer) 2019年7月7日
いずれにしても、単なる暴力よりタチが悪いのは確かですね。
「咄嗟の衝動に後付でもっともらしい理由をつけている」のであれば、DV夫もそれなりに後ろめたさを感じてるはずだと思うのですよね。キックさんがここで語りたかったのは、「自分が圧倒的に正しいと思うがゆえに下される暴力の罪深さ」なわけですから、この期に及んでちゃぶ台ひっくり返すのはやめていただきたい…。
そして、「いずれにしても、単なる暴力よりタチが悪いのは確かですね」という、苦し紛れの投げっぱなしジャーマンが、さらなる誤解や批判を呼んでしまうという悪循環。これはキックさんに限ったことではないんですけど、やっぱ界隈の方々って圧倒的に自身の言葉を客観視出来てないなぁ、と…。
やっぱ、なんでもかんでも褒め合うだけの関係に身を置いてたら、人間という生き物は成長できないんでしょうね。
